−テラリスト宣言−ホームへ
ニュース&トピックス城源寺へようこそテラリストとは?城源寺に集え!紅さんの講談教室!リンク(準備中です)
みんなの意見住職によるコラムなど檀家さん専用(準備中です)
Home

−とかくこの世は−トップへ (2007/03/09)

とかくこの世は
Top
第14回 ウナギの悪巧み

第13回 “リプレイ政治”からの脱却

第12回 曲折の白球譜

第11回 ボツになった死亡記事

第10回 ホフハ試験薬

第9回 団塊定年待望論

第8回 自殺予防薬

第7回 鎮魂譜

第6回 薩摩守はいずこ

第5回 「ハイ」と言えない子供たち


第4回 死のスタイル

第3回 日本史教えぬ「美しい日本」

第2回 ある暴走族との出会い

第1回 賀状有情




 カモン!ルーシー
庫裡から悶々
ははんほほう話




感想等はこちらからお送りください
   メールフォーム

 檀林風発




肇道和尚の「如是我聞」

 いよいよ2007年問題が現実のものとなった。「団塊の世代を取り込め」。ある教団の会合で、檀信徒の高齢化を嘆く声がでたとたん、こんな檄が飛んだ。
 言われるまでもなく、早くから団塊対策を打ち出しているのが金融機関である。彼らがゲットしたいのは退職金だけではない。団塊さんもまた、住宅の増改築や新築を考えるお年頃なのだから、どっちに転んでも銀行屋さんを頼り、頼らざるを得ない世代なのだ。

 それなのに、お寺さんの場合、ジジ・ババをチヤホヤしても、シルバーを含めた若者たちへの配慮はそっちのけだから、世代交代の度にお寺離れが進んでいる。
 団塊の世代がいるじゃないかと言われて「そうですね、これから対応を検討しましょう」と答えるのが関の山だったとは、団塊さんの実力も見くびられたものだ。
 こんな目線で、寺檀関係と団塊世代の結び付きを検証したとき「仏教会の危機」が浮かび上がってくる。

 閑話休題。これから次々と還暦を迎える団塊世代は一千万といわれている。そのうち、四百万人ほどが定年退職組だ。彼らの人生は厳しい入試競争に始まり学園紛争を経て就職地獄を味わった。
 マルキシズムの洗礼をうけ、貧困や不平等の矛盾を抱いた社会に強い反感を感じたこともあったから、多分に反体制的でもあった。
 また、戦後の科学主義、合理主義教育下で育ったから論理で説明できない非科学的、非合理的なものを排除する傾向も強かった、
 その一方で、そんな社会を肯定できない「自己矛盾」に悩み「自己否定」的でもあった。つまり、価値観の多様化した世代なのである。

 だが、間違いなく言えることは、彼らは戦後日本の復興を支え、バブルを演出してきた会社人間なのだ。その自信が退職後の「隠居」を許さない。

 いま六十歳は老人ではない。巷には団塊定年で放出された求職知識層が氾濫するだろう。彼らを取り込んで様々な文化交流が展開され、新文化の誕生やボランティア活動も期待できる。
 彼らが発するシルバーの輝きは、高齢少子化で閉塞した社会に新しい息吹をもたらさずにはおかないだろう。
 なぜなら、彼らは戦後の焦土を復興の国土に蘇らせた実力者なのだから。

 総務省の調査だと、都会に住む団塊定年者の三割が田舎で暮らしたいと希望しているそうだ。
 故郷で定年後の暇を持て余した団塊さんが、その知恵と眼を伝統仏教に注いだら、すばらしい宗教空間が演出されるのではとの期待が、冒頭の檄であった。

 野に放たれた団塊さんは一匹狼かもしれない。団塊世代に出世の道を妨害されていた後輩とのトラブルを起こすかもしれない。
 だが、四百万人もの助っ人が、或いは都会で或いは故郷の田舎で産業、文化の新頭脳となったとき、日本流文化大革命が訪れるかもしれない。
 昔、唐の詩人が叫んだ「帰去来の辞」の心が、いま日本国土で実を結ぶのかもしれない。静かで激しい心の革命が。







Copyright © 2007 JOUGENJI All Rights Reserved.
−テラリスト宣言−小田原 城源寺のホームページです。