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−とかくこの世は−トップへ (2007/02/02)

とかくこの世は
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第14回 ウナギの悪巧み

第13回 “リプレイ政治”からの脱却

第12回 曲折の白球譜

第11回 ボツになった死亡記事

第10回 ホフハ試験薬

第9回 団塊定年待望論

第8回 自殺予防薬

第7回 鎮魂譜

第6回 薩摩守はいずこ

第5回 「ハイ」と言えない子供たち


第4回 死のスタイル

第3回 日本史教えぬ「美しい日本」

第2回 ある暴走族との出会い

第1回 賀状有情

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 カモン!ルーシー
庫裡から悶々
ははんほほう話




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 檀林風発




肇道和尚の「如是我聞」

 「毎度、お騒がせして申し訳ございません。乗車券を拝見いたします」

 無粋な車掌の言葉とともに、肩を叩かれて、不快な思いをした旅人は少なくないはずだ。
 この検札、いつ頃から始まったか知らないが、その源は“旅客性悪説”にあったようだ。

 薩摩守忠度(さつまのかみただのり)は平家の公達だが、語感が“只乗り”に通じるところから、不正乗車のスラングとして今だに市民権を保っている。
 かつて、九州地方の急行に名付けられた「さつま」は“ただのり”を連想させるというので早々に引退させられている。鉄道屋さんの敵は“ただのり”と“きせる”である。

 “きせる”はカンボジア語がなまったもので、感じでは「煙管」と表現される喫煙具。只乗りと違うところは、竹(ラオ)の両端のタバコを詰めるところと吸い口が金(かね)でできているところから中間を無賃乗車する点。

 正月や夏の多客期には、切符の行列買いが面倒だと、無札で乗り込んだり、入場券で乗車して定期券で降りるといった手合いが横行する。つまり、薩摩守ときせる族の跳梁する季節なのだ。

 東京近郊では、横須賀線や房総線、常磐線車内で「特別改札」と称して検札をやると、面白いように薩摩守やきせるが引っ掛かる。一車両で数十万の不正乗車が摘発される。シーズンの終わりに鉄道会社はその成果とまとめて記者発表するのが恒例となっている。

 得々とその金額を並べ立てて、こういった営業部長がいた。
 「この額をみても、不正乗車が日常化していることが分かる。これは乗客性悪説を立証するものだ」

 よくぞ、いっていれた。この傲慢さが国鉄を駄目にしたのだ。
 旅客案内と乗客整理を職務とする車掌は“客車列車長”という大層な役名をもち、捜査権も付与されていたから接客態度はおのずから横柄になる。

 車中で舟を漕いでいて、肩を叩かれても、検札に文句をつけても、輸送約款に「車掌に求められたら、切符を見せなければならない」と書かれているから拒否できない。客が乗車券を買った瞬間から輸送約款は成立しているのだ。それを知らないのは我々が間抜けだからだ(鉄道側も約款を提示する義務があるが、実際にはその一部である運賃表と時刻表の表示だけくらいだ)。

 だが、考えてみれば、旅客は、列車に乗るまでに改札を通っている。再び車内での検札は二重チェックだから文句の一言もいいたくなる。

 それに気づいたJR東日本では、東北新幹線八戸延伸を機に2002年の12月から全列車で車内改札の廃止に踏み切った。といって、薩摩守対策をあきらめたわけではない。代わる新兵器「改札システム」を開発した。
 自動改札を通過した時点で、当該列車の車掌が携帯する改札システムに連動し“乗客あり”が記録される。

 車内検札廃止で旅のストレスは、多少は解消されるだろうが、車内にはまだまだおかしなことだらけだ。

 例えば、携帯電話は「デッキでお願いします」とアナウンスしておきながら、巡回の車掌は着席電話中の客を見ても知らんぷり。注意した現場を見かけたことは一度もない。あの車内放送は一体なんのためなのだろう。





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