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−庫裡から悶々−トップへ                                         (2009/04/05)
  第38回    鈴虫だってリンリと鳴く
 
庫裡から悶々
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第39回 串刺しルート

第38回 鈴虫だって「リンリ」と鳴く

第37回 複眼で成功した『おくりびと』

第36回 「笑っちゃう」ではすまない

第35回 語り継ぐ義挙

第34回 良い夢見ようよ

第33回 舌禍読禍宰相禍

第32回 冒頭の終わり


第31回 振り込め詐欺の真犯人

第30回 「老人力」のすすめ

第29回 僧徒たるを悔ゆる日

第28回 偶感「昭和二十年八月十五日」

第27回 仰げば恥ずかし わが師の陰

第26回 横綱の品格

第25回 『黄門さま』いずこ

第24回 戒めの16文字

第23回 百年目の「汚物教師」

第22回 怠慢の「12分」

第21回 物言いの一番

第20回 沖縄戦集団自決の真相究明に妥協は許されない

第19回 落ち葉して木々凛々と

第18回 『広辞苑』と私

第17回 子なき家

第16回 “軽老精神”

第15回 5W1Hプラスα

第14回 教育勅語から酌むべきもの

第13回 失われたニッポン人のDNAは再生出来るか

第12回 助けられたり助けたり

第11回 怯懦な共犯者

第10回 「最良のもの」探す日々

第9回 内角の和の中にをり石鼎忌

第8回 世直し先生は街角にいる

第7回 ある天文学者の遺言

第6回 壊れる家々の悲鳴

第5回 嗚呼!硫黄島−兵士たちの慟哭が聞こえる


第4回 よく聴けよ!柳沢大臣

第3回 無機質な社会の中で


第2回 義挙へのもどかしさ

第1回 ついの棲み家は姥捨山

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とかくこの世はははんほほう話


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肇道和尚の「如是我聞」

 【政治】主義主張の争いという美名のもとに正体を隠している利害関係の衝突。私の利益のために国事を運営すること。

 『悪魔の辞典』からの引用だが、いつものことながら著者のA・ビアスの慧眼には脱帽するばかりだ。100年以上も前のアメリカのジャーナリストなのに、まるで今日の日本の政治状況を見ているかのようではないか。ゼネコンの西松建設の違法献金事件をめぐる与野党の攻防は、まさに私利私欲を剥き出しにした茶番でしかない。

 民主党の小沢一郎代表は、会計責任者の第一秘書を東京地検特捜部が政治資金規正法違反容疑で逮捕したことに憤慨し、記者会見を開いて「国策捜査だ」と噛みついた。同じ西松建設からは、自民党の二階俊博経済産業相はじめ十数人の国会議員が献金を受けている。政治資金規正法違反で逮捕までされるのは異例だし、なぜ、小沢代表が受けた献金だけが狙い撃ちされなければならないのか、というのである。

 改めて説明するまでもなく、民主党による政権奪取が現実のものになろうとしていた折も折だ。政権政党の自民党はめろめろ、がたがた。麻生太郎首相の内閣支持率は一桁にまで落ちた。わずか3年で3人も首相が交代していて、自民党内には総理総裁の候補が底をついたとまでいわれている。政府の無為無策ぶりは目にあまり、食の安全が叫ばれているのに農水相が5人も代わっていることなどお粗末さにはあきれるばかりだ。それなのに、「秘書逮捕」によって一挙に潮目が変わってしまったのだから、小沢代表が怒るまいことか。自民党政権は敵失に乗じて民主党のダーティーぶりをことさらに喧伝し、民主党の内部分裂と国民の離反を画策している、と言いたいのだろう。

 混迷に火に油を注いだのは、漆間巌官房副長官だ。警察庁長官の時からサプライズ発言で部下を困惑させてきた人物だが、軽率にも記者団にオフレコで「自民党には(捜査は)波及しない」と語っていたことが明らかになった。実際には検察が軽々に捜査の見通しを伝えたとは考えにくいし、漆間副長官の情報収集能力にも疑問なしとしないのだが、官房副長官という立場を考えれば、内閣が検察をコントロールしていると受け止められても仕方がない。漆間副長官は「記憶にない」と否定したが、半世紀前の造船疑獄の際、後に首相となり、ノーベル平和賞まで受ける佐藤栄作自由党幹事長を逮捕させなかった、犬飼健法相による指揮権発動の醜態を髣髴させる言動ではある。直ちに更迭すべきをあいまいにしているのも納得しがたいが、そもそもオフレコというのが曲者で、ありもしないことを「ここだけの話だが」とリークして新聞記事に仕立てるのは、たちのよくない官僚の常套手段なのだ。いずれにせよ、またしても内閣のお粗末ぶりが露呈されたのである。

 麻生首相は本来、自分の足元を直視すべきなのに、そんなことにはお構いなしに好機到来とばかり舞い上がっている。折からの北朝鮮のミサイル打ち上げでも大騒ぎし、ついには話題にするのを避けてきたはずの国会の解散にも言及して、「補正予算審議での民主党の出方次第では解散もあり得る」と言い放った。一連の小沢包囲網を利用しての揺さぶりにほかならない。

 さて、皆さん。肝心なことを忘れて身勝手ばかりを言う小沢代表と麻生首相に惑わされてはなりませんぞ。共産党以外の各政党には、政党助成金が国民の血税から支払われているのである。国会議員は国民1人当たりにすれば1年に250円、わずかコーヒー一杯分だと言うが、とんでもない。政党助成制度が導入された平成7年から16年までの累計でも助成金は3126億円に上っている。確かに政治には金がかかるだろうが、政党助成金で賄う約束ではなかったか。ロッキード事件での田中角栄首相の5億円、竹下登首相のリクルート事件、金丸信自民党副総裁の東京佐川急便事件、橋本龍太郎元首相らによる日本歯科医師会からの裏献金疑惑などなど、政治と金にまつわる不正、腐敗を反省し、クリーンな政治を実現するために政党助成金が使われるのではなかったか。

 営利を目指す企業が見返りもなしに政治献金するはずがない。政治献金は事実上のワイロであり、政治資金規正法はワイロをマネーロンダリングする装置として機能している。国会は即刻、政治資金規正法を厳格な政治資金規制法に改め、企業献金を全面禁止にすべきなのである。小沢代表にしても身の潔白を唱えるならば、国策捜査となじる前に、資金管理団体の「陸山会」が西松建設側から受け取った2億円もの大金をいったい何に使ったのか、説明するのが先決だろう。

 リンリ、リーンリと身を震わせて鳴く鈴虫。国会が国民の怒りを真摯に受け止めないのなら、いっそ議員会館に鈴虫の人工孵化場でも作って、議員各位に鳴き声を聞かせてやるか。









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