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−庫裡から悶々−トップへ (2008/02/21)
     第21回   物言いの一番
庫裡から悶々
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第35回 語り継ぐ義挙

第34回 良い夢見ようよ

第33回 舌禍読禍宰相禍

第32回 冒頭の終わり

第31回 振り込め詐欺の真犯人

第30回 「老人力」のすすめ

第29回 僧徒たるを悔ゆる日

第28回 偶感「昭和二十年八月十五日」

第27回 仰げば恥ずかし わが師の陰

第26回 横綱の品格

第25回 『黄門さま』いずこ

第24回 戒めの16文字

第23回 百年目の「汚物教師」

第22回 怠慢の「12分」

第21回 物言いの一番

第20回 沖縄戦集団自決の真相究明に妥協は許されない

第19回 落ち葉して木々凛々と

第18回 『広辞苑』と私

第17回 子なき家

第16回 “軽老精神”

第15回 5W1Hプラスα

第14回 教育勅語から酌むべきもの

第13回 失われたニッポン人のDNAは再生出来るか

第12回 助けられたり助けたり

第11回 怯懦な共犯者

第10回 「最良のもの」探す日々

第9回 内角の和の中にをり石鼎忌

第8回 世直し先生は街角にいる

第7回 ある天文学者の遺言

第6回 壊れる家々の悲鳴

第5回 嗚呼!硫黄島−兵士たちの慟哭が聞こえる


第4回 よく聴けよ!柳沢大臣

第3回 無機質な社会の中で


第2回 義挙へのもどかしさ

第1回 ついの棲み家は姥捨山

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 カモン!ルーシー
とかくこの世はははんほほう話


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 檀林風発 
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肇道和尚の「如是我聞」

 「悲しい、悔しい、残念」。 大相撲時津風部屋の集団暴行殺人事件は、国技習得という“稽古”に名を借りた凶行であった。真相を知ったファンの悲鳴、国民の怒りは拡がりつつある。
 それは犯罪性を認めようとしない加害者(部屋の親方)、公式謝罪もない組織の元締め(相撲協会)という反社会的集団への抗議でもある。

 学歴不要。裸一貫で億万長者も可能。土俵には札束が転がっているといわれ、テレビでたくさんの懸賞金の束を見せつけられ「関取への資質十分」と煽てられれば、角界入りを望んでも不思議ではない。高校を中退して土俵に賭けた少年の夢が、入門わずか三ヶ月で親方らの集団リンチにあって、体中を痣だらけ傷だらけにして殺された被害者の慟哭を聞き逃してはならない。

 年六場所の優勝者には天皇賜杯や内閣総理大臣杯が贈られる相撲だが、近頃は、あれでも国技かと言いたくなるような力士の粗野な言動が目立っている。八百長事件、朝青龍騒動、巨額化する年寄株などなど、山積する醜聞を放置した無策・無気力な相撲協会に起こるべくして起きた今回の不祥事なのだ。監督筋の文科省は礼節知らずの北の湖理事長の首根っこを押さえて、大衆の前に引き据え、深々と頭を下げて謝罪させるべきなのだ。


 相撲のような格闘技は世紀前から地球上の各地にあったことは多くの出土品や壁画などで立証されている。
 仏教経典にも相撲(法華経安楽行品)、力士(涅槃経)の文字が登場している。仏教の開祖お釈迦様が相撲、拳闘の名手だったという説がある。
 古代インドの貴族社会では、頭がよく、武術に秀でて統率力のある若者が求められた。それが結婚の条件でもあった。カビラ国の王子だった釈迦は拳闘、相撲、書道、算術の試合に連勝してあこがれのヤショーダラ姫を妃に迎えた。

 日本の相撲も古事記や日本書紀によく登場する。古くは農作物の豊凶を占う農耕儀礼であったが、明治以降の相撲は柔剣道とともに国技として奨励され、それなりの作法が伝承された。近年は場所ごとに賜杯や総理大臣杯を贈り、閣僚級がその授与に係わってきた。


 1990年初場所に、森山真弓官房長官が土俵の上で総理大臣杯を手渡したいと発言したところ、「土俵は神事だ」との二子山理事長の一言に押し切られた。その後も太田房江前大阪府知事の同様意向を「相撲は女人禁制」の伝統を理由に、相撲協会は認めなかった。
 女性の血を忌む神事の習慣を守り続けた相撲協会が、稽古場とは言え、神聖な土俵や鉄砲柱を血に染めた今回の事件にひと言の弁明もないのはどう理解したらよいのだろう。

 一昔前の子供たちは大好きなものに「巨人、大鵬、卵焼き」を挙げた。強いものへの憧れだ。大鵬は強いお相撲さんの代名詞として子供たちのアイドルだった。それなのに、いまや巨人駄目、大鵬だめ、卵焼きも鶏インフルエンザでダメと子供たちの夢が次々と破れたのでは可哀想だ。

 今回の不祥事で、相撲協会は司直の結果待ちを決め込んでいる。警察の初動の鈍さが指摘されているが、もともとやる気などあったのだろうか。文科省も音無しの構えだ。
 未来に夢一杯の若者の命が失われたのに「そんなの関係ねー」と言うのか。場所ごとに場内警備、監督、指導と名目つけた只見物の醍醐味で良識がマヒして仕舞ったのなら、相撲協会など解散して仕舞ったほうがいい。

 事件の引き金となった、時津風部屋は相撲の神様・双葉山親方が創設した名門だ。名門、一流の名声にあぐらをかきすぎてシビレが切れ、血の巡りが悪くなって、善後策も浮かばないのか。相撲界まで政界の真似をすることはない。
 国技・相撲の品格を失った格闘技など魅力はない。心あるファンが望んでいるのは素直な謝罪、そして出直しではなかろうか。
 非業の死を遂げた少年力士のご冥福を祈る。









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