JR新大久保駅事故と城源寺
 2001年1月26日午後7時15分ごろ、東京都新宿区のJR山手線新大久保駅で、泥酔した男性がホームから線路上に転落した。通りかかった横浜市緑区のカメラマン、関根史郎さん(当時47歳)と日本語学校の留学生、李秀賢さん(イ・スヒョン)(当時26歳)が前後して線路上に下り、男性を助けようとしたが、進入してきた電車にはねられ、3人とも亡くなった。
 事故後、関根さん、李さんの行為が感動を呼んで大きな話題となり、当時の森喜郎首相が弔問に訪れるなど国を挙げて美化する動きもみられた。一方、鉄道各社の安全対策の不備が問題化し、事故を機に列車非常停止装置の導入などの施策が急速に進んだ。
肇道和尚の「如是我聞」へ 古林住職は2人の犠牲を義挙として称賛しながらも、為政者らがことさら美化することで戦前のような自己犠牲を慫慂する動きにつながることを警戒。市井の一宗教人として鎮魂と慰霊に努め、2人の行為を語り継いでいきたいと「勝手な法要」を続けてきました。宗教宗派を問わない城源寺のイベントの一環でもあり、南無阿弥陀仏を唱えるのは檀信徒だけ。参加者一同は黙祷を捧げます。
 また、法要に合わせて琵琶奏者の田原順子さんの演奏会も開催。その皮切りに古林住職が台本を書き、田原さんが作曲した鎮魂の調べ『濁世(じょくせ)の祈り』を語ってもらうのが恒例になっています。詳しくは古林住職の「庫裡から悶々」をご覧ください。