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ははんほほう話 (2007/06/08)
第7回「足のない教団」といわれて
ははんほほう話
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第11回 僧侶の一分

第10回 妙子地蔵縁起

第9回 「共生」考

第8回 私のお墓の前で泣いてください

第7回 「足のない教団」といわれて

第6回 おふくろさんよ

第5回 ウルトラマンの慈悲

第4回 ほのぼの交番

第3回 「定形外」を目指す


第2回 再論・悪魔ちゃん騒動

第1回 本能と煩悩

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 カモン!ルーシー
庫裡から悶々
とかくこの世は




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 檀林風発




肇道和尚の「如是我聞」
 
 あるパーティーで小田原高校の卒業生でもある脚本家・山田太一さんと歓談する機会を得た。太一さん曰く「近頃の仏教には足がありませんネ」。行動性に欠けているとおっしゃるのだ。残念ながら返す言葉がなかった。

 心と命の救済人たるべき坊さんだからこそ、荒ぶるこの社会に求められる(また、求められねばならない)存在なのに、期待もされず、坊さん側には自覚もないのはナゼなのだろう。

 世界の3大宗教―キリスト教、イスラム教、仏教―のうち最も古い歴史を持つ仏教は中世までは祖師、先徳の努力で、時と処に適した新運動を続け、社会人の思想指導に貢献して来た。近世以来、保守的傾向が強く、次第に沈滞し、教団は進歩的な人々に疎んぜられている。(中村元監修・新仏教辞典)

 つまり、今の仏教は、伝統的慣行と教学に傾き、時代に目を向けた教宣と実践を忘れている、という指摘である。
 山田太一さんが今の仏教界にもどかしさを感ずるのもこの辺に理由があるのだろう。

 各教団が悩んでいないというわけではない。昨年、ある教団幹部から嘆き節を聴かされた。
 「頼りにするお年寄りは、足腰が弱くなってしまった。次代を担う子どもたちは少なくなってしまったし……」
 そこで、私は申し上げた。
 「800万といわれる団塊世代が定年を迎えている。自由の身となったこの人たちの知恵を借りるときではありませんか」
 早速、対応を考えましょうということだったが、いまだに腰を上げた様子はない。

 浄土宗祖法然上人の念仏が爆発的人気となったのを妬み、讒訴されて、讃岐配流となった「建永の法難」から800年。流罪を「念仏の教えを地方に弘める機会を与えてくれたのは朝廷のご恩」と捉えた上人には、身の不運さえも教宣のチャンスと考えるプラス思考に加え、“時流を掴む”先見性と強い使命感が伺える。

 法然、親鸞、日蓮ら祖師が新教団を誕生させ、鎌倉仏教が花開いたのは、庶民たちのニーズを的確に捉えたからに他ならない。
 人命軽視、道徳不在、殺人は日常茶飯事のいまこそ、慈悲と平等の仏教の出番である。だが、高齢・少子化社会は、日本仏教界存亡の危機でもある。

 今日の朝刊社会面からも鮮血が滴り、悲鳴が聞こえるような凶行が報じられている。
 テラリストとしてもっとすべきことがあるのではないか。自問を繰り返しながら、身の非力にもどかしさを感じ、悶々とする毎日である。





 




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