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ははんほほう話 (2007/03/20)
第6回 おふくろさんよ   
ははんほほう話
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第11回 僧侶の一分

第10回 妙子地蔵縁起

第9回 「共生」考

第8回 私のお墓の前で泣いてください

第7回 「足のない教団」といわれて

第6回 おふくろさんよ

第5回 ウルトラマンの慈悲

第4回 ほのぼの交番

第3回 「定形外」を目指す


第2回 再論・悪魔ちゃん騒動

第1回 本能と煩悩

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 カモン!ルーシー
庫裡から悶々
とかくこの世は




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 檀林風発




肇道和尚の「如是我聞」
 
 「大変だ、大変だ。おふくろさんが消されちゃった」
 血相変えて駆け込んできた“シンの字”に大家の隠居が尋ねた。
 「どこのおふくろさんだ」
 「森さんチのおふくろさんよ」
 ……とくれば、大方の読者は「あの三文芝居」と、筋書きはお判りだろう。

 森進一が切々と歌う「おふくろさん」。マザコンならずとも母の姿が胸に迫る名曲だが、昨年暮れのNHK紅白歌合戦のビデオを見て、歌詞の冒頭に勝手な詞を足していたことを知った作詞家・川内康範さんの怒りが爆発した。「著作権の侵害だ」。訴えられて、公演での歌唱を“封印”されてしまった。

 川内さんが作詞した“愛の歌”は、多くの歌手をスターダムに押し上げている。
 水原弘は「君こそわが命」、城卓矢「骨まで愛して」、そして、和田弘とマヒナスターズは「誰よりも君を愛す」
 森進一の「おふくろさん」も1971年に発売され、同年のレコード大賞最優秀歌唱賞を受賞。以来30余年、森の持ち歌として歌い続けられてきた。森にとっては“国民的歌手”の名声をほしいままにした出世歌であり、人の世の温もりを教えられた歌でもあったはずだ。

       ♪ 雨が降る日は 傘になり
         お前もいつかは 世の中の
         傘になれよと 教えてくれた

       ♪ 花のいのちは 短いが
         花のこころの 潔(いさ)ぎよさ
         強く生きよと 教えてくれた

       ♪ 雪が降る日は ぬくもりを
         お前もいつかは 世の中に
         愛をともせと 教えてくれた


 川内さんは半世紀近く前のテレビ草創期、子供たちに圧倒的な人気を博した正義の味方、「月光仮面」の原作者として知る人ぞ知る大家だ。歌謡曲の作詞にも正義や人情、ひたむきな愛、義侠心が織り込まれている。

 そんな一途な“おふくろさんの生みの親”を怒らせたお詫びの日程をキャンセルしたばかりか、「謝罪」のためというアボなしの青森行に、テレビカメラを同行させたのだから、川内さんは報道各社宛の手紙で「三文芝居」と切り捨てた。

 去る11日、福岡県飯塚市で開かれた、騒動後初の森コンサートには1200人が集まったというが、定番の「おふくろさん」はついに聴かれず、代わって「襟裳岬」が歌われた。
 この日大阪から駆けつけたという78歳の女性ファンは「昔から歌っていたのにこんなことになるなんて」と寂しげだった、と新聞は報じていた。 悲しからずやおふくろさん。

 『父母恩重経』という聖典は、こう記している。

 「一切の善男子・善女人よ、父に慈恩あり、母に悲恩あり。そのゆえは、人のこの世に生まるるは、宿業を因として父母を縁とせり。父にあらずんば生ぜず、母にあらざれば育てられず。ここを以て気を父の胤(たね)に受けて形を母の胎に托す。この因縁を以ての故に、悲母の子を思うこと世間に比(たぐい)あることなく、その恩未形に及べり」
 父母に十種の恩徳があり、その恩は「天に際限がないほどに重い」という教えだ。とくに母親は、懐胎してから老いて死するまで子を思い続けるものだ、と説く。

    諸人よ 思い知れかし 己が身の
        誕生の日は 母苦難の日
(詠み人知らず)






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